2012年09月07日

理系女子×有機化学ラブコメ×ミステリー! By喜多喜久

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好きな人には、いつも元気でいてほしいもの。
ましてやピンチが迫っていたら、助けてあげたい!
自分を犠牲にしてでも、力になりたいものです。

喜多喜久さんの新刊『ラブ・リプレイ』(9月7日店頭)は、そんなお話です。

喜多さんに、作品への想いを語っていただきました。

(『このミス』編集部)
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VOICEをご覧の皆様、三度目の登場になります。喜多喜久です。
このたび、某T大農学部を舞台にした化学ミステリーの第3弾となる、
『ラブ・リプレイ』を上梓する運びとなりました。

僕はサウンドノベルゲーム(『かまいたちの夜』みたいなやつです』)が
昔から好きで、よくプレイしていました。その手のゲームのように、
ああでもないこうでもないと選択肢を変えつつ、同じ時間帯を何度も
やり直しながらプレイヤーが成長していく過程を小説として再現したい、
と思ったことが、今作を書くそもそものきっかけでした。

主人公(今回は女の子です!)は、片思い相手の死を防ぐために、
2月13日の夜を何度も「リプレイ」しながら、自分の行動を見直し、
最善の選択肢を探ることになります。

しかし、何が最善なのかを知ることはほとんど不可能です。
ゆえに、自分の何気ない行動が致命的な結末をもたらす、ということは、
物語の中でも、そして、残念ながら現実世界でも時々起こります。
例えば、褒め言葉のつもりで女性に「ふくよかだね」と言ったばっかりに、
二度と喋ってもらえなくなる、なんてことが起こってしまうわけです。
起こってしまうんですよ……。(遠い目)

つまり、些細な行動だからといって、甘く見てはいけないわけです。
ですから、書店で本書をお見かけの際は、「レジに持っていく」という
選択肢があることを思い出してほしいのです。

あなたのその行動は、少なくとも僕の未来を変えますし、
もしかすると、あなた自身の未来を大きく変えるかもしれません。
その未来が、良い方向に転ぶのか、果たして逆なのか。それは誰にも
分からないことです。ですが、「本書を読む」という選択肢を取った方の
未来が明るいものになることを、僕は祈っています。

喜多喜久


●著者プロフィール
きた・よしひさ。1979年、徳島県生まれ。
第9回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、
『ラブ・ケミストリー』でデビュー。
最新刊『ラブ・リプレイ』9月7日店頭予定。

『このミステリーがすごい!』大賞HP


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